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変化する顧客体験

「OCR」という言葉、ご存知でしょうか?
これは「Optical Character Recognition/Reader」の略で、日本語でいうと光学式文字認識/読み取り装置を意味します。要は撮影した書類を文字データとして抽出できるわけです。同時翻訳も行えます。

20年前は1台数十万円のOCR専用スキャナー、医学用の翻訳用専門用語辞書は数百万の時代です。それが今はスマホの「無料アプリ」です。
非公開のデータは高価であり、公開されたデータはその瞬間に価値を失い、別の新たな価値に変化して行きます。

ですが、今回のお話は「テクノロジーの進化について」ではなく、もうひとつ先のお話です。その新しいテクノロジーがスマホにそれが搭載されることで、「顧客体験が変化する」ということなのです。

顧客体験の変化がもたらすもの

 昨今のテクノロジーの進化は本当に凄まじいですが、このテクノロジーがもたらした現実の変化(今回の記事ではOCR技術のスマホ化)は、ラクターデータからベクターデータの連携作業の軽減というだけではありません。

 OCRがスマートフォンに実装される事でどんな「顧客体験の変化」が起こるでしょう。例えば、町内会の子供達の演奏会のポスターが街の掲示板に貼られていたとします。

 それを見かけた通行人がスマートフォンで撮影したとします。するとどうでしょう!写真(画像)から文字が認識され、文字情報としてデジタル化されると、自動翻訳、音声化もシームレスになります。つまり、シャッターを下ろした瞬間、そのポスター情報は全世界の健常者だけでなく、耳の不自由な方にもオンタイムで情報が行き渡るという事です。これがテクノロジーによる顧客体験の変化です。

 そのポスターは、町内の住民向けに作られたとしても、同時刻、地球の裏側では、Youtubeのリアルタイム放送で、その演奏会に耳を傾け、微笑む南アフリカの目の不自由な老夫婦の姿があるかもしれません。

「顧客体験の変化」は、新しいサービスやブランドが生まれるトリガーになります。つまり、顧客体験がもたらすものは「まったく新しい価値の誕生」にほかなりません。

 些細な出来事が、「明日の世界」を塗り替えるかもしれません。