通常の手順ではローカルアカウントの設定が不可能
以前、Windows10では、セットアップ時にインターネット接続を切断することで「インターネットに接続されていません」というリンクが表示され、それをクリックする事でローカルアカウントの設定が可能でしたが、Windows11では「インターネットに接続されていません」という表示がされなくなっています。
Windows11でローカルアカウントを強制設定する方法
しかし、研究開発や社外秘の機密事項を管理するPCなどでは、ハッキング防止等の情報漏洩対策として、セキュリティ上の観点から「インターネットへ接続を物理的に遮断した環境」でPCを利用したい場合があります。
ここでは、Windows11上で強制的にローカルアカウントを設定する方法を示します。
但し、2023.5.16時点での記述ですので、それ以降のMicrosoft社の仕様変更があった場合は保証の限りではありません。
- まず初めにインターネットの接続を切断します。
パソコンが既に立ち上がっている場合は、起動ボタンを長押しするなどして、強制終了させます。
有線LANでインターネットに接続している場合は、この時点でLANケーブルを抜いてネットワーク接続を切断しておきます。
無線LANでインターネットに接続している場合は、過去にアクセスポイントの設定をしていると、パソコン起動時に、インターネットに自動接続してしまうので、事前にルーターの物理的なスイッチを「オフ」にして、強制的にネットに繋がらない状態にしておきます。 - 初期設定画面の「国または地域はこれでよろしいですか?」画面が表示されたら、
[Shift]+[F10]キーを押し、コマンドプロンプトを開きます。 - 開いたコマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。
oobe\BypassNRO.cmd
このコマンドを実行すると、バックエンドでレジストリが設定され、自動的に再起動が行われます。 - 再び、初期設定画面の最初(「国または地域はこれでよろしいですか?」の画面)に戻る。
- 通常この初期設定ウィザードの「ネットワークに接続しましょう」画面の最下部に「インターネットに接続していません」リンクが表示され、それをクリックすることでローカルアカウントの設定画面が表示されます。
このリンクが表示されない場合はインターネットに接続してしまっているか、設定情報が残っており、ローカルアカウントが設定できません。
確実にインターネットへの接続が切れているか確認の上、最初からやり直してください。 - あとは、サインインに使う「名前」やパスワード、秘密の質問など画面のアナウンスに従って進めばローカルアカウントの設定が完了します。